村重写真館

この写真は平成に撮られた第8回時計台まつりの頃のようです。
札幌市時計台の正式名称は「旧札幌農学校演武場」。演武場は、1876(明治9)年に開校した札幌農学校(現在の北海道大学)の中央講堂として、1878(明治11)年に建設されました。
演武場の完成当時には、時計塔はなく講義の開始を知らせる小さな鐘楼が設置されていたそうです。

時計塔の設置は、演武場の落成式に出席した黒田清隆開拓長官の考えで作られたといわれています。完成したのは、3年後の1881(明治14)年です。三角屋根の上に大時計を載せた特徴的な外観で、時計台としては日本最古です。鐘の音を耳にする札幌の人々からは「農学校の大時計」として親しまれました。

当時の札幌の人口は3千人ほどだったそうです(現在は約195万人)。元々は現在の場所の北東の北2条通りのあたりにあったようですが、札幌の中心部も都市開発が進み、ビルの谷間に囲まれるようになりました。
「札幌市時計台」を訪れたからには、しっかり写真に残したいという人も多いと思います。 時計台の敷地内には撮影スポットが設けられており、ここからスマートフォンを縦にして撮ると全景を1枚に収めることができます。時折シニアガイドが巡回しているので、シャッターを押すお手伝いもやさしく引き受けてくれます。

また、時計台正面入り口のちょうど真向かいにある「札幌MNビル」の2階には時計台撮影テラスがあります。 旅行者や一般の人に無料で開放されており、自由にテラスへ向かうことができます。少し高い位置から全景を撮影するにはこちらがおすすめです。 さらに時計台背面の斜め向かいには札幌市役所があり、こちらの駐輪スペースにも時計台撮影スポットが設けられています。夏季は市役所19階の展望回廊が無料開放されているので、上から時計台を撮影してみるというのも良いかもしれませんね。
この写真は「第8回時計台まつり」ですので、平成元年に撮影された1枚です。この頃は背景にビルが映りこまないよう撮影が出来ました。現在は高層ビルに囲まれひっそりと佇んでいます。今にも鐘の音が聞こえてきそうですね。

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